昭和三方人生
底辺労働46年間の稀有の記録

四六判・並製本 368頁
ISBN4-902116-53-7 C0095
定価 2400円 (+税)
2006年4月発行
紹介

「馬方、船方、土方、これを三方とよんで、昔から『人間の屑』とされてきたようである。どういう人生のめぐりあわせであろうか、わたしはこの三方を、自分の業として生きねばならない運命に生まれていたらしい」「これは馬糞と炭塵と泥土にまみれ、うじ虫みたいに底辺を這いずりまわった男の三方人生である」(「はじめに」より)

激動の昭和を底辺労働の現場で過ごしてきた著者が、その体験を赤裸々につづった記録・日記を集成した貴重なドキュメント。著者の広野氏はプロレタリア文学運動にも深く関わり、『葉山嘉樹・私史』等の著書がある。
(2006年4月発行)

著者

広野 八郎

ひろの・はちろう
ひろの・はちろう

1907年長崎県生まれ。15歳から働き始め、職を転々とした後、船乗り、土木・建築現場作業員、炭坑夫など底辺労働を46年間続けた。その間、プロレタリア文学運動に参加、小説・詩・記録などを多数発表した。主な著書に『華氏140度の船底から』『葉山嘉樹・私史』『地むしの唄』など。1996年福岡市で死去。