いま〈アジア〉をどう語るか

四六判 204頁
978-4-86329-064-8 C0021
定価 1900円 (+税)
2011年10月発行
紹介

非在のアジア? 過去の歴史と現在の視点とのズレから、一種類の語り方では認識できない「アジア」という枠組みをめぐって、日・中・韓の研究者がそれぞれの「アジア」を表現する。本書では、いまや何の前提もなしにアジアを語ることはできないという現状を認識したうえで今後の課題を示す。

著者

有馬 学

ありま・まなぶ

1945年北京生まれ。東京大学大学院博士課程満期退学。九州大学名誉教授。専門は日本近代史。現在、福岡市博物館館長。著書に『日本の近代(4) 「国際化」の中の帝国日本』、『日本の歴史(23) 帝国の昭和』、『日中戦争期における社会運動の転換─農民運動家・田辺納の談話と史料』など多数。

松本 健一

まつもと・けんいち

1946年群馬県生まれ。東京大学経済学部卒業。法政大学大学院で近代日本文学を専攻。評論家、麗澤大学比較文明研究センター所長。専門は近代・現代日本の精神史、アジア文化論。著書に『近代アジア精神史の試み』(アジア太平洋賞)、『日本の近代(1) 開国・維新』(吉田茂賞)、『評伝 北一輝』(司馬遼太郎賞・毎日出版文化賞)、『竹内好論』など多数。

中島 岳志

なかじま・たけし

1975年大阪府生まれ。大阪外国語大学卒業。京都大学大学院博士課程修了。北海道大学公共政策大学院准教授。専攻は南アジア地域研究、近代政治思想史。著書に『中村屋のボース』(大佛次郎論壇賞)、『ナショナリズムと宗教─現代インドのヒンドゥー・ナショナリズム運動』、『中島岳志的アジア対談』など多数。

劉 傑

りゅう・けつ

1962年中国北京生まれ。北京外国語大学を経て、東京大学大学院人文科学研究博士課程修了。早稲田大学社会科学総合学術院教授。専門は近代日本政治外交史、近代日中関係史、現代中国論。著書に『日中戦争下の外交』(大平正芳記念賞)、『中国人の歴史観』、『いま、歴史問題にどう取り組むか』(共著)など多数。

李 成市

い・そんし

1952年名古屋市生まれ。早稲田大学文学部東洋史学科卒業、同大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。早稲田大学文学学術院教授。朝鮮古代史、東アジア史専攻。著書『古代東アジアの民族と国家』『東アジアの王権と交易』『東アジア文化圏の形成』『創られた古代』『植民地近代の視座』(共著)など。

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